理美容院建築デザイン × 江川竜之建築スタジオ

美容院・理容院・サロン・エステの設計デザイン

本巣市 FROG STAR HAIR DESIGN 無事オープン日を迎えました!

   

岐阜県本巣市にて工事が進行中だった FROG STAR HAIR DESIGN さんが今週無事移転オープンしました!

今回掲載している写真は、引渡し直前のバタバタしている時期のスナップ写真なので、いろんな人物や物が写りこんでいますが、そこは ”ご愛嬌” ということでご容赦くださいませ。

『印象を変える』外観デザイン

テナント改装の場合の外観デザインは、元の店舗イメージからガラッと

『印象を変える』

ことが大切だと考えています。前店舗を想起させる要素を残してしまうと、地域の方々はいつまで経っても、無意識下に、前の店舗の延長として扱ってしまうきらいがあるのではないでしょうか。

前の店舗があまり流行っておらず、よくない流れで閉店していた場合、その印象を引きずることは厳禁だと考えます。

BEFORE

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AFTER

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いかがでしょうか。

元の外装はあまり見かけない特異な色使いをしていたので、シンプルに白系で外壁を塗装しました。

2階の窓や窓下の花かご装飾、その他サッシュは元の黒色のままとしています。ポーチの木の色を黒系に塗り直し、モノトーン調でまとめたことで、ずいぶん「印象が変わった」のではないでしょうか。

かっこいいロゴもあいまって、いい感じにまとまったと感じております。

外壁の白色もクールになり過ぎないように、少しアイボリー寄りの白としています。

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玄関先の木組のポーチはそのまま再利用しました。黒系に塗り直し、外壁の黒塗装の木板と同化させることで、特徴的だったその印象を抑えました。

元々設置されていたサイン板面を”黒”とは反転した”白”に塗ることで、アプローチしてくる際に、お客様の目がこの板面に行きやすいよう意図しています。

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サイン板面は木製でその上に塗装をかけています。今回、店名ロゴをカッティングシートで貼りましたが、荒い下地面にも貼ることができるものだな、と今回初めて知りました。

ちょっとかすれたカッティングシートが、いい味を醸し出しています(^^)

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既設の樹木を1本残し、剪定する予定だったのですが、解体屋さんが誤って伐採撤去してしまったので、施工会社さんが新しく立派なオリーブの木を植えてくれました。結果としては 「災い転じて福と為す」 となりました(^^)

アンティークナチュラルな内装デザイン

玄関ドアから中に入ると、L型のコンクリートブロックに導かれて右手のレセプションスペースに誘導されます。このコンクリートブロックは、動線誘導と共に、セット面への目隠し機能を併せ持っています。

fs_20元々吹抜の店舗であったので、その開放感は積極的に活かすことにしました。

fs_14待合は明るくゆったりとさせています。

白タイルの壁面は、今後モデルさんの撮影などの背景として使用できるよう、一面均質にしています。撮影時にも使用できるスポットライトを設けています。

fs_13まだゴチャゴチャと物が残っていますが、素材感のある床、壁面にアンティークの家具・装飾・照明を合わせることで全体の雰囲気づくりを行っています。

左側に見えるテーブル&チェアは「フィニッシング」に使用するスペースです。

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受付カウンター手前のカバン置台は必須アイテムです!

fs_12お客様のカバンやコートを預かるスペースを、奥のバックヤード内とするか、いろいろと検討を重ねましたが、お客様から見えるところにロッカー(写真右側)を置くスタイルに着地しました。

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まだカーテンの取付中(別途工事)ですが、セット面の準備も完了しています。当初はセット面が向かい合うアイランド型のレイアウトでの計画もありましたが、様々な視点からの検討により、最終的には壁向き型に落ち着きました。中央の通路動線が広いので、作業しやすいプランになっています。

吹抜の梁は、元々1本しかなかったのですが、照明器具を設置するためダミーで1本追加しました。よく見るとボルトで締めてある構造体と、ボルトのないダミー梁の違いが分かりますね。

『言われないと分からない』 ものは 『同じもの』 として扱っています(^^)

ブックスタンド

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ブックスタンドは、既製品を置くのではなく、コンクリート壁に造作にて付設しました。

邪魔にならず、見た目スッキリのブックスタンドです!

 

 

シャンプースペース

fs_29シャンプースペースは、このアーチをくぐった先にあります。少し薄暗くして、ガラッと雰囲気を変えています。

”アーチ型の開口をくぐる” という何気ない少し非日常的な行為を行うことで、より異なったエリアに行く、という意識を高めるよう意図しています。

美容院は 「長い時間滞在する場所」 なので、このような気持ちの切替を促すことで、少しでも退屈さを感じさせないよう気を配ることが大切だと考えています。

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シャンプースペース内には、ブースが3か所に分かれています。

一つの空間に並べているわけではないので、一つ一つ分かれていることで『個室感』を味わっていただけるのではないでしょうか。

調光機能も組み込んでいるので、ちょうどいい薄暗さを演出することができます。

 

 

 

とっても大事なトイレのデザイン

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言わずと知れた「トイレデザイン」は、美容院の設計デザインにおいて、最も力を入れるべき場所の一つです。

ピクトサイン・扉・ドアノブ・紙巻器・手洗器・水栓・鏡など内装材以外の小物にも特に注意を払います。

今回はこのトイレ内に既設の分電盤がありました。移設すると費用が嵩むこともあり、存在を消失させる方向としています。

鏡の上に吊戸棚のような扉がありますが、中には分電盤が隠されています( 一一)

 

 

 

デザインイメージの共有化

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このサインスタンドと観葉植物は、本工事外でクライアント側でご準備いただいたものです。

ベースの内装材と若干の小物までは設計図内にて提案していますが、その先の様々な小物類や店販物によるディスプレイは、クライアントサイドでの空間づくりとなります。

ともに設計期間をディスカッションして過ごす中において、設計側とクライアント側の間で

『デザインイメージの共有化』

が進みますので、特に私たちが細かいところまでアドバイスさせていただかなくても、お店の雰囲気に合ったものをご準備いただける場合が多く、今回も例に漏れず、といいますか、むしろクライアント側のセンスがとても良かったので、設計中も、お選びになる内装材や設備機器などについて、こちらからあまり物申すことがありませんでした。

今後ますます、雰囲気づくりの密度が濃くなっていくことでしょう。オープンしたての時期よりも数か月後くらいの方が、お店の雰囲気が完成体に近づいていくのではないでしょうか。(店舗は常に変わり続けるものなので ”完成体” というゴールはないと思いますが・・・)

 

完成にあたって

今回もこれまで同様、余裕のないスケジュールの中での設計・工事となりました。

賃貸店舗物件の宿命ですが、家賃発生はギリギリまで引き延ばし、いざ賃貸契約を交わすとなれば、一日でも早くオープンしたい!という思いは、誰でも強く願う共通のご要望です。

これに応じるべく、常に迅速な対応を心掛けるとともに、様々な手配や段取りがとても重要なファクターとなります。実際のところ、段取り8割:デザイン2割 と言っても過言ではないくらいです。

オープンに至るまで、クライアント側には様々なご心配をお掛けしましたが、今回担当してくださった「株式会社リップス」さんのご尽力のおかげで無事オープンを迎えることができました。この場を借りて感謝を申し上げたいと思います。

また設計のご依頼をいただいたクライアント様、誠にありがとうございました!

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